ホームページを作るサービスってたくさんありますよね。専門知識のない初心者でも簡単にホームページを開設できるサービスもあれば、おしゃれで高機能なWEBサイトを作れるサービスまで…選択肢が色々とあって迷ってしまうかと思います。
そこで今回は国内でメジャーなホームページ作成サービスを特徴と一緒にご紹介。選び方のポイントも解説しますのでぜひ参考にしてください。
ホームページ作成サービスの選び方
ではまず、ホームページ作成サービスの選び方を押さえておきましょう。
考慮するポイントは色々ありますが、今回は特に大事なポイント3つに絞ってご紹介します。
無料か?有料か?
まずはなんといってもこれ、“無料か有料か”という点。
各ホームページ作成サービスの料金は完全無料のものから比較的高額なものまでさまざま。また料金プランが細かく分かれているサービスも多いです。
ここで大事なのは見かけの料金ではなく、金額に対して内容や機能が見合っているか?です。
一見すると安く思えても実は安いプランでは満足に使えなかったり、その逆もまた然り。見かけの金額だけで判断せず内容まで吟味しなければなりません。
月々の料金はそこまででも年間にすると馬鹿になりませんから、運用維持費を無駄にしないようしっかりと検討しましょう。
独自ドメインを使用可能か?
また独自ドメインを利用できるかどうか?もホームページ運営においては非常に重要。
『ドメイン』とはWEB上の住所のようなもので、『○○.com』のようにそのWEBサイトだけのURLを表すものです(たとえばこのサイトのドメインは『meiseicreation.co.jp』)。
無料サービスの場合、たいてい初期状態では任意の文字列を含んだそのサービスのサブドメインが割り当てられます。たとえばWixの場合は『abc.wixsite.com/~』、STUDIOの場合は『xxx.studio.design』のような形。
これらはあくまで大元のサービスに紐づいたドメインなので、万が一そのサービスが終了してしまった場合は継続して同じドメインを使用することができなくなり、サイトも閉鎖となってしまいます。結果としてドメインへの評価が蓄積しないため、SEO的にも不利に。
また良くも悪くも大元のドメインの影響を受けやすいので、同じサービスを利用している他のユーザーが悪質な行為を行った場合、サービス全体でGoogleなどの検索エンジンからペナルティを受けるリスクもあります。せっかく作成したホームページも検索に表示されなければ意味が無いですよね。
その他、ブランド価値の観点からも本格的にホームページを運用していくなら独自ドメインは必須です。
独自ドメインは固有の資産ですから、この独自ドメインがどのプランなら利用できるのか?ということは、あらかじめサービスごとに把握しておきましょう。
容量制限はあるか?
意外と盲点なのが容量制限です。各サービスにはアップロードできる容量が決まっていることがあります。
1ぺージ~数ページのホームページならあまり気にしなくても大丈夫ですが、ブログやオウンドメディアのようにコンテンツが時間とともに増えていくタイプのWEBサイトだったり、画像で見せるタイプのギャラリーサイトの場合は容量制限には要注意。
また容量制限とは別に、そもそも1ページしか作れない(複数ページやブログ機能を利用するには別途有料プランへの加入が必要な)タイプのサービスもあります。せっかく契約したのに容量制限のせいで自分が思い描いているホームページの半分も作れない…なんてことになると目も当てられませんので、こちらも事前に確認しておきましょう。
主要ホームページ作成サービス7つを比較!
上記の選び方を頭に入れつつ、ここからは2023年現在国内で主要なホームページ作成サービスをご紹介していきます。
自分が作りたいホームページの内容と照らし合わせつつ見ていきましょう。
WordPress
WordPressは全世界で利用されているもっとも有名なCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)です。サーバーにインストールすることで、誰でも無料で自由に使用が可能。
WEB制作の知識が無くても『テーマ』と呼ばれるテンプレートや『プラグイン』という拡張機能を適用することでデザインや機能を手軽に変更することができる他、HTMLやCSS、PHPの編集も行えますから、知識があるとより自由にカスタマイズすることができます。
個人のブログから企業のコーポレートサイト、ECサイトまでほぼ作れないものはなく、実に世界の約3~4割のホームページがWordPressで作られているというデータもあります。実際、日本の大手企業のサイトもWordPressで作られている、なんてことも少なくありません。
比較的手軽かつ本格的なホームページに運用していくなら、WordPressを選んでおけばとりあえず間違いはないと言えるでしょう。
無料(別途サーバー代)
〇
無し(サーバースペックに依存)
◎
アメーバブログ(アメブロ)
日本でもっとも有名なブログサービスと言えば、アメーバブログ(アメブロ)ではないでしょうか?
その名のとおり無料でブログを作れるサービスですが、カスタマイズしてホームページに近いスタイルにしたりビジネス利用のユーザーも一定数います。
なんといっても手軽に開設できるのがメリットですが、その分拡張性には乏しく、独自ドメインの設定もできません。そのため長期運営してブランドイメージや検索エンジンからの評価を蓄積していこうという場合には不向き。
無料プランでは広告も表示されるため、せっかく集客したユーザーが離脱してしまいがちなので、ビジネス利用ではなくあくまで個人の趣味ブログなどに利用するのが良いでしょう。
無料/月198円(税込)/月1,027円(税込)
×
(無料)画像1枚あたり3MB、総容量1TB/(有料)画像1枚あたり10MB・総容量無制限
×
Ameba Ownd
サイバーエージェント社が提供するブログ・ホームページ作成サービスには、アメブロ以外にも実はもうひとつ、Ameba Ownd(アメーバオウンド)というサービスも存在します。
こちらはアメブロよりもホームページ寄り、名前からもわかるように企業サイトやオウンドメディアなどビジネス利用にも適しています。アメブロでは設定できなかった独自ドメインも無料プランで設定できるのがメリットです。
ただしアメーバ“オウンド”とは言いながらも無料プランではページ数は10ページまで、アップロード画像の総容量も1GBまでとオウンドメディアのような大規模コンテンツ制作は事実上不可能。
無料の範囲で済ませるのであれば、ページ数が少なく更新も頻繁でないコーポレートサイトや名刺代わりのサイトに適しているでしょう。
無料/月960円(税込)
〇
(無料)10ページまで、画像1024MB/(有料)無制限
△
Wix
Wixは2006年イスラエルで創業したサービス。
HTMLやCSSといったホームページ制作に欠かせない言語を知らなくても、パーツを配置していくだけで直感的にWEBサイトを作成することが可能です。最近はコードを書かなくてもWEBサイトやアプリを開発できる、いわゆる“ノーコード”系ツール”が流行していますが、Wixはその先駆けと言えるでしょう。世界190ヵ国以上、1億人以上が利用しているとのことで、その規模は他の追随を許しません。
WEB制作の知識が無くてもそれらしいホームページを作成できるWixですが、やはり自由度では他のツールに劣ります。特に一度テンプレートを選んだら途中で他のテンプレートに変更できないのは大きなデメリットです。
最初から完成図やイメージがあれば問題ないですが、作りながら「やっぱりこうしたい」といった場合にはいちから作り直すしかないのは使い勝手が悪いでしょう。cssの編集もできないので、ちょっとここだけ微修正したい…なんてことも難しく、基本的には最初に選んだテンプレートありきで考えるしかありません。
また海外製のサービスなのでどうしても日本語フォントと親和性が低く不自然に見えることも。デザイン面で納得できない場合は使いづらいサービスかもしれません。
有料版の料金プランは月額500円~2500円と幅広く、独自ドメイン利用だけなら500円のプランで可能です。
無料/月500円(税込)/月900円(税込)/月1,300円(税込)/月2,500円(税込)
△(有料プランのみ)
プランにより異なる
△
ペライチ
国産のノーコードツールと言えばペライチです。
累計ユーザー数25万人以上(2020年9月)と国内で大きなシェアを誇るサービスで、より直感的にわかりやすく、日本企業ならではのサポート体制も充実しています。日本人であれば多くの人にとって他のノーコードツールよりもとっつきやすいかもしれません。
ただし『ペライチ』の名前のとおり、基本的には1ページ~小規模サイトを作るのに向いていて、大規模サイト構築は厳しい面があります。実際、無料プランでは1ページまでしか作成できず、一番高額なビジネスプラン(月額3,278円)でも、10ページまでしか作成できません。
またスタートプラン、ライトプランでは広告の非表示やアクセス解析の利用が不可、HTMLやCSSの編集は上から二番目のレギュラープランから、決済システム利用はビジネスプランのみ…と、プランによってかなり細かく使える機能が分かれています。
そうなると結局、本格的にビジネスシーンでの利用を考えたときにはビジネスプランを選ぶことが多そうですから、月額の維持費もやや高めに。ペライチを選択するのであれば最初から最上位プランを利用するか、割り切って完全無料で使うかのどちらかが良いでしょう。
無料/月1,078円(税込)/月2,178円(税込)/月3,278円(税込)
△(有料プランのみ)
1ページ/3ページ/5ページ/10ページ
△
STUDIO
STUDIOは、最近話題のノーコードツール。2017年にβ版公開、2018年に正式リリースと業界でも後発のサービスですが、急速にシェアを伸ばしています。
他のツールとSTUDIOの違いはなんといってもデザイン性の高さ。テンプレートも用意されていますが、いちから自分で自由に構築することもできます。無料プランでもデザインの基本機能は全て利用可能なので、まずは色々と触りながらサイトを完成させて、それから独自ドメイン接続など必要に応じてプランを変更するのもありでしょう。
ただSTUDIOではmarginやpaddingといった概念が登場するので、全くcss等の知識が無いよりは基本的な理解があったほうがより効率的に作業を進めることができます。またどうしても後発のツールで情報が少ないため、行き詰まった場合に解決策を探すのがやや大変…というのはあるでしょう。
最近では1000記事まで追加できるCMS機能も実装されたりと、イメージ的には他のノーコードツールとWordPressの中間のような形。
デザイナーでデザインスキルはあるけどコーディングはできない、なんて人には特に向いているツールだと言えます。
無料/月980円(税込)/月2,480円(税込)
△(有料プランのみ)
無し(CMS機能は有料プランのみ)
〇
Jimdo
Jimdoはドイツで開発され、日本ではKDDIウェブコミュニケーションズがパートナーを組んでいるホームページ作成サービス。最近はWixなど他のツールに押されているイメージですが、ユーザー数は160万人超(2019年2月)と国内でも最大級を誇ります。
2019年にはいくつかの質問に答えるだけでホームページができてしまう『AIビルダー』という機能をリリースしたりと、進化を続けています。
またJimdoではHTMLやCSS、JavaScriptの編集が可能なので、「もう少しここをこうしたい…」と思ったときにも知識があれば痒い所に手が届く仕様になっています。
ただ、HTMLやCSSを本格的に編集するのであればJimdoのようなノーコードツール、ページビルダーツールを利用するメリットが無くなってしまいますし、自由度で言えばWordPressなどにはどうしても劣りますから、基本的にはツールで制作できる範囲でページを作成し、あくまでコードの編集はちょっとした手直し程度に留めておくのが賢い利用法でしょう。
無料/月額990円(税込)/月額1,590円(税込)
△(有料プランのみ)
プランにより異なる
△
結局どれを選べばいいの?
国内でもメジャーなホームページ作成サービス7つを特徴ごとに紹介してきましたが、「結局のところどれを選べば良いの?」と思うかもしれません。
本格的な運用を考えるならWordPress
用途によっても変わってきますが、本格的に運用を考えていくなら、さきほども説明したようにWordPressを選んでおけば間違いありません。
およそ制作できないホームページは無いと言っても過言ではなく、個人ブログであれ企業のビジネスサイトであれ、資産となるオリジナルのホームページを持とうと思ったら、まず真っ先にWordPressでの構築を検討するべきでしょう。
最初はとっつきにくく感じるかもしれませんが、慣れれば無料のブログサービスと同じような感覚で更新もできますし、ある程度は自力で機能の追加やデザインの編集も可能になります。何かつまづいたことがあっても検索すれば必要な情報はすぐに見つかりますし、WordPressを利用している人は非常に多いので、どうしても自力では解決できない問題が起きたときでも技術者を探す苦労もありません。
機能、デザイン、SEOへの対応力など…どの側面から考えても、だてに世界ナンバーワンのシェアを誇っているわけではなく、選ばれるにはそれ相応の理由があります。
とにかく簡単に作りたいならペライチ
とはいえ、やはりWordPressは難しくてわからない、でも他に依頼する余裕はないからとりあえず自分でなんとかしたい…というときにはペライチがおすすめ。
他にも競合のノーコード系ツール・サービスはたくさんありますが、やはり国産のサービスということで困ったときにはサポートが頼りになります。
特にLPなど1ページもののWEBサイトを作る場合は色々あるサービスの中でも使い勝手が良く、とりあえずの完成だけなら数時間~1日で公開までこぎつけることも可能です。
同じようなサービスが多くて選べない…というのであれば、まずはペライチから触ってみることもおすすめです。
デザインも妥協したくないならSTUDIO
HTMLやCSSはわからないからWordPressでデザインは弄れない、でもデザイン面や機能面も妥協したくない、なんてワガママに答えてくれるのがSTUDIO。
デザイン面は先に紹介したように、他のサービスとは一線を画しますし、それでいてノーコードツールの直感的な操作性は損なわれていません。
有料プラン限定ですが、最大1000記事まで作成可能なCMS機能も実装されたことである程度の規模感のサイトも作成可能になり、“WordPressと他のノーコードツールの良いとこどり”といった感覚で利用できます。
2023年版ホームページ作成サービスの比較まとめ!
今回は数あるホームページ作成サービスの中でも国内でメジャーなもの、今勢いのあるもの7つをピックアップして比較しました。
- ホームページ作成サービスは目的や用途、技術に合わせて選択する
- プランによる違いをよく確認する(ドメイン持ち込み、容量制限など)
- 本格的な長期運用を考えているならWordPressを選ぶのが間違いない
いずれのサービスを選択するにせよ、「わからないからなんとなく選ぶ」のではなく、自分のスキルや用途にコスト、将来的な運用方針までよく検討してから作成するのが、後々に後悔しないコツです。
ホームページは上手に活用すればあなたの大きな資産になりますから、ぜひ自分に合ったサービスを選択してくださいね。